はい、到着


昼2時過ぎ、北京着。


北京在住の友人が空港で出迎えてくれる手筈になっていたのに、予定の場所に見当たらぬ。
おかしいと思いキョロキョロしていたら、視界の端になにかをアピールしている挙動不審人物が。
どうせタクシーの客引きだと思い、無視しようとしたら、その不審者が「熱烈歓迎!!吉田小姐」という紙を持っている。
「......っつうかさぁ、あんた周りに馴染みすぎ!!」と、久々の再会にもかかわらず、昨日も会っていたかのような雑な挨拶をし、今回の宿泊先となる友人夫妻の住むアパートメントへ。


部屋で荷解きなんぞをしながら、夕飯どうするよ?なんて言ってたら、ウイグルへ出張中(!)の奥様から友人へ入電。
悪天候のため飛行機が飛ばず、本日中の帰宅が不可能という連絡。


なんてことでしょう!奥様が帰ってこなければ美味なものにありつけないではないですか!!
友人は「カップ麺でいい?*1」などとふざけたことを言い出す始末。
ありえない、ありえないから!!
北京に来てまでカップ麺ってなによ!冗談じゃない!!
ガイドブックで炸醤麺が評判という店に行くことを決め、タクシーで前門へ向かうことに。


お互い「あいつがガイドブック持ってきただろう」「あいつが店の住所を控えたろう」と思い込んで、共に手ぶらで意気揚々と家を出てしまいました。


さて、これは大変だ。
店の周辺には着いたものの、店名も住所もわからない、という事態です。
外は寒いです、おなかも空いています、険悪な雰囲気になる要素十分です。
「え?持ってこなかったの?」「うん」
「え?控えてこなかったの?」「うん」
顔を見合すバカふたり、まだ事態がうまく飲み込めていないようです。


次の瞬間、道の真ん中で共に爆笑しながらの罵り合いが始まりました。
「あんたを信用した私(俺)がバカだった!」
バカふたり、罵る言葉まで同じです。


「あの辺にある明かりのとこまで歩いてみる?」「そうだね」
......自分に都合の悪いことはすぐ忘れます。
そして、妙な運が強いようで、その明かりのところまで行ったら、ガイドブックでみた店構えに、炸醤麺がなんたらかんたら、という看板が*2
なんという強運、やったね!なんて言いながら料理を堪能。


すっかり満腹のバカふたりはごきげんです。
ごきげんなので、小腹を空かすために王府井の屋台街を散歩することに。


羊肉の串焼き(ここのはイマイチだった)を食べながらウロウロしていると、売り子にひっきりなしに声をかけられる。
大声で呼び止められるわ、指さされるわ、口笛まで吹かれる始末。
きっと、旨いもん食わせろオーラに反応したのでしょう、屋台のあんちゃん・おっちゃんたちに大人気。
でも、もう満腹なので無視。


さ、次は三里屯に移動です。
客引きが通りをみっちり占領中です、まっすぐ歩くのは困難です。
そんなとき、友人から素晴らしいアドバイスをいただく。
「声を掛けられても、目を合わせるな」
まるで野生動物にでも対峙したかのようなアドバイスですが、どうやらこれが一番のようです。
みなさんも試してみてください。


ブログランキング・にほんブログ村へ

*1:北京では日本のカップ麺はある意味高級品。(学食なら軽く3食は食べられるそうだ)解釈するのに少々時間が掛かったが、友人なりに気を遣ってくれたようです。

*2:「老滸記」北京市宣武区南新華街58号